母恋旅烏ー荻原浩
評価4再読3回目。旅回りの大衆演劇一座・花菱清太郎劇団は借金に追われてレンタル派遣業などというちょっと怪しい仕事に手を出す役者一家。いろいろな事業に手を出すが、どれも父・清太郎の無計画がたたり頓挫。そのうち、娘の桃代は演歌歌手に転身、長男の太一は映像クリエーター学院に通い始め、住む家も失った清太郎はかつてのよしみで縁のある大柳花之丞一座に復帰することになったのだが・・・はてさて、一家6人の運命やいかに!?テレビのドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」で大衆演劇一座の生活ぶりが取り上げられていたのを見て急遽手に取った一冊。清太郎のふがいなさに絶望した妻の美穂子が家を出てしまい、帰って来なかったのは残念だが、ちょっと知恵遅れの二男・寛二が少しずつではあるが成長して行く姿が楽しい。明るく楽しい物語は荻原浩...母恋旅烏ー荻原浩